ゴールデンウィークが終わったあたりから、朝起きるのがつらい。
会社に行きたくない。仕事にも集中できない。
「これって五月病かな」と思う人もいるでしょう。
五月病は正式な病名ではありません。新年度の環境変化や緊張が続いたあと、連休をきっかけに疲れやストレスを強く感じる状態を、一般的にそう呼んでいます。
ただ、何でも「五月病だから仕方ない」で終わらせるのも違います。
単純に疲れているのか。仕事が分からず不安なのか。
人間関係がしんどいのか。原因によって、取るべき行動は変わります。
この記事では、会社に行くのがしんどくなったときに、まず何を考え、どう動けばいいのかを整理します。
無理に元気を出す方法ではなく、今の自分の状態を見誤らないための話です。
五月病とは?新しい環境の疲れが出やすい時期
五月病という言葉はよく聞きますが、医学上の正式な病名ではありません。
四月は入社や異動、転勤などで環境が大きく変わる時期です。
- 新しい仕事を覚える。
- 知らない人たちと関係を作る。
- 通勤時間が変わる。
- 生活リズムも変わる。
新社会人なら、それまでの学生生活とは一日の過ごし方そのものが大きく変わります。
最初のうちは緊張しているので、意外と動けます。
「早く仕事を覚えないと」
「迷惑をかけないようにしないと」
そんな気持ちで、一か月ほど走り続ける。
そしてゴールデンウィークで緊張が少し抜けたところで、
「なんか疲れたな」
「会社に行きたくないな」
と、それまで感じていなかった疲れが出てくることがあります。
五月病と呼ばれる状態では、やる気が出ない、集中しづらい、気分が落ち込む、朝起きるのがつらいなど、心や体にさまざまな変化が出ることがあります。
だから調子を崩したからといって、
「社会人に向いていない」と、いきなり結論を出す必要はありません。
環境が大きく変われば、疲れるのは不思議なことではありません。
ただし、ここでもう一つ考えてほしいことがあります。
本当に、ただ疲れているだけなのか。
そこは一度、分けて考えた方がいいと思います。
まず「何がしんどいのか」を切り分けよう
「会社に行きたくない。」
そう思ったとき、原因を全部まとめて五月病にしてしまうと、対処法も分からなくなります。
私は、まず「何がしんどいのか」を分けて考えた方がいいと思っています。
たとえば、
- 睡眠不足で体が重い
- 仕事が分からなくて不安
- ミスばかりして自信をなくしている
- 上司との関係がつらい
- 同僚とうまくいかない
- 思っていた仕事と違った
- 仕事量そのものが多すぎる
全部「会社に行きたくない」という気持ちにはなりますが、原因はまったく違います。
仕事が分からないなら、疲れより不安かもしれない
新しい仕事が分からない。
何をすればいいか分からない。
質問したいけれど、忙しそうで聞きづらい。
そんな状態が毎日続けば、会社に行くこと自体が嫌になることもあります。
これは、休むだけでは解決しない場合があります。
仕事を教えてもらえていないなら、まず教えてもらうためにどう動くかを考える必要があります。
人間関係が原因なら、無理に仲良くする必要はない
仕事そのものは嫌いではない。
でも上司と話すのが苦痛だったり、同僚との関係に疲れていたりする。
それなら「仕事が向いていない」のではなく、人間関係が大きな負担になっている可能性があります。
職場の人全員と仲良くなる必要はありません。
仕事に必要な関係を作れれば十分です。
ただ疲れているなら、まず休んだ方がいい
逆に、原因を考えてみても、
「別に仕事が嫌いなわけじゃない」
「人間関係もそこまで悪くない」
「ただ、とにかく疲れている」
ということもあります。
それなら、難しく考えすぎなくていい。体が疲れているなら、まず回復させる。
これも立派な対処です。
五月病かもと思ったら、まず回復を優先する
疲れているときほど、
「もっと頑張らないと」「ここで休んだら負けだ」
と考えてしまう人もいます。
でも、疲れている状態でさらに負荷をかければ、集中力も判断力も落ちます。
そんなときは、新しいことを始めるより、まず生活を戻す方が先です。
特別なことをする必要はありません。
- 睡眠時間を確保する
- 食事を抜かない
- 休日まで仕事のことを考え続けない
- 風呂に入って早めに寝る
- 一人で抱え込まず、話せる人に話す
こういう基本的なことでいいと思います。
新社会人なら、仕事以外でも覚えることがたくさんあります。最初から仕事も人間関係も生活も、全部完璧に回そうとしなくていい。
今まで普通にできていたことすら面倒になるくらい疲れているなら、それは「気合いが足りない」のではなく、単純に休息が足りていないのかもしれません。
仕事そのものに疲れていると感じるなら、こちらの記事でも一度整理しています。
会社に行きたくない原因をそのままにしない
五月病だから、そのうち治るだろう。そう考えて様子を見ること自体が悪いわけではありません。
ただ、原因が会社側にあるなら、待っているだけでは何も変わらないこともあります。
たとえば、
- 毎日のように上司から強い言葉を浴びせられる。
- 誰も仕事を教えてくれない。
- 残業が続いて休む時間がない。
- 職場の人間関係で強いストレスを感じている。
こうした問題まで、「5月だから調子が悪いだけ」で片づける必要はありません。
反対に、入社して一か月で仕事ができないことを、
「この会社は自分に向いていない」と決めつけるのも早いと思います。
新しい仕事なら、できないことが多いのは当然です。
大切なのは、今しんどい原因は、
自分が慣れていないからなのか。
環境に問題があるのか。
そこを少しずつ見分けていくことです。
仕事ができるようになっているのに、自分では成長を感じられていない場合もあります。
「辞める・辞めない」の二択を急ぐ前に、一度原因を整理してみてください。
原因が分かれば、取れる選択肢も見えてきます。
つらさが続くなら、一人だけで判断しない
ここまで、自分で原因を切り分ける話をしてきました。
ただし、何でも自分だけで解決しなければいけないわけではありません。
不調が長引いている。
眠れない、食べられない状態が続いている。
仕事だけでなく、普段の生活にも大きな影響が出ている。
自分ではどうしたらいいのか分からない。
そんな状態なら、無理に「五月病だから」と自己判断せず、医療機関や会社の相談窓口、産業医などに相談することも考えてください。
厚生労働省委託事業の「こころの耳」にも、働く人向けのセルフチェックや相談窓口があります。
誰かに相談することは、仕事から逃げることではありません。自分一人では判断しにくい状態だから、別の視点を借りる。
それだけのことです。
まとめ|五月病かどうかより、原因を見つけよう
ゴールデンウィークが終わって、
「会社に行きたくない」
「やる気が出ない」
「仕事がしんどい」
と感じることはあります。
それを一般的に五月病と呼ぶこともあります。
でも、大事なのは名前をつけることではありません。
なぜ、自分は今しんどいのか。
まず、そこを考えてみてください。
疲れているなら休む。
仕事が分からないなら、分からない部分を整理する。
人間関係が原因なら、付き合い方を変える。
環境そのものに問題があるなら、相談する。
原因が違えば、対処法も違います。
いきなり「自分は社会人に向いていない」「会社を辞めるしかない」と結論を出さなくても大丈夫です。
反対に、明らかにつらい環境なのに「五月病だから我慢しよう」と無理をする必要もありません。
今の自分に何が起きているのかを一度整理して、次にできることを一つ決める。
まずは、そこからでいいと思います。






