「40代になって、仕事が前よりきつくなった。」
若い頃なら一日動いても平気だったのに、今は疲れが残る。重い物を持つのがつらい。現場仕事を続けて、この先も体がもつのか不安になる。
そんなふうに感じる人もいると思います。
私自身は41歳ですが、今は現場仕事からほぼ離れています。たまに手伝いに行くと、翌日は普通に筋肉痛になります(笑)。
ただ、建設業で20年以上働く中で、若い頃から体力や力で勝負してきた職人をたくさん見てきました。
そして思うことがあります。
仕事を諦める必要はない。
でも、若い頃と同じ働き方は諦めてもいい。
40代になって体力的にきつくなったなら、「昔みたいに動けない」と落ち込むより、今の自分に合わせて働き方を変える時期なのかもしれません。
- 若い人と同じ体力勝負を続けなくていい
- チーム仕事なら若い人に任せることも育成になる
- 一人仕事でも道具・工程・仕事量は見直せる
- 好きな仕事ほど長く続けられる形へ変える
40代で仕事が体力的にきついと感じたら
40代で仕事が体力的にきつくなったとき、「自分も衰えたな」と感じることがあります。
でも、仕事の価値まで一緒に落ちたわけではありません。
現場なら、若い人の方が速く動けることもあります。
重い物を持てることもあるでしょう。
長時間動き続ける体力では、20代にかなわないこともあります。それでいいと思います。
40代には、若い頃にはなかった経験があります。
- 先に問題へ気づく
- 無駄な作業を減らす
- 段取りを組む
- 失敗しやすいポイントを知っている
- 人に仕事を教える
- 何か起きたときに判断する
体力が少し落ちた分を、経験や技術で補えるようになっているはずです。
「昔より動けない」ではなく、「昔とは違う武器で仕事をする」
40代からは、その切り替えが必要なのだと思います。
40代で仕事が体力的にきついのは衰えではない
私の先輩に、若い頃からとてもプライドの高い人がいました。
悪い意味だけではありません。仕事もできるし、力もある。体力にも自信がある。そして何でも「自分が一番」でありたいタイプでした。
若い頃は、それで実際に通用していたのだと思います。
でも、年齢とともに少しずつ変わっていきました。
昔なら余裕でできたことがきつくなる。若い人の方が動ける。それでも本人は、体力でも力でも負けたくない。
だんだん余裕がなくなり、何でも怒鳴るようになっていきました。
見ているこちらとしては、正直、痛々しかったです。
「そこはもう若いやつに任せればいいのに」と思っていました。
年齢を重ねることが格好悪いのではありません。
若い頃の自分にしがみついて、ずっと同じ土俵で勝とうとする方が苦しくなります。
仕事ができる人ほど、「自分が一番動く人」から「全体を一番うまく回す人」へ変わっていいのだと思います。
40代で仕事が体力的にきついなら働き方を変える
チームで仕事をしているなら、若い人に任せることも大切です。
何でも自分でやってしまうベテランは、本人からすれば「自分がやった方が早い」のでしょう。
実際、その瞬間だけを見れば早いこともあります。
でも、ずっと自分がやっていたら、若い人はいつまでたっても覚えません。そして若い人が育たなければ、50代になっても60代になっても、自分がやることになります。
自分はどんどんしんどくなる。若い人は経験を積めない。会社としても人が育たない。
誰にとっても良くありません。
若い人に仕事を渡すのは、自分が楽をするためだけではなく、次の人を育てるためでもあります。
自分が全部やるのではなく、任せる。
危ないところだけ見る。判断が必要なところで助ける。
それもベテランだからできる仕事です。
人に仕事を渡し、育てることについてはこちらの記事でも書いています。
一人仕事なら任せる以外の働き方を変える
ただ、「若い人に任せればいい」で終わる話ではありません。
トラックドライバー、一人で現場を回る職人など、そもそも簡単に誰かへ任せられない仕事もあります。
そういう仕事で「もう若くないから人に任せよう」と言われても、現実的ではありません。
それでも、変えられるものはあると思います。
- 体への負担が少ない道具を使う
- 持ち方や作業手順を変える
- 重い工程だけ応援を頼む
- 一日に詰め込む仕事量を減らす
- 得意な仕事や単価の高い仕事へ寄せる
- 今後できる役割や働き方を考えておく
全部ができるとは限りません。職種や会社によって選べる範囲も違います。
それでも、選択肢を「今まで通り頑張る」か「仕事を辞める」かの二択にする必要はありません。
仕事そのものを変えなくても、仕事との付き合い方は変えられます。
若い頃と同じ働き方を続けるのではなく、これからの役割や選択肢を考えることも大切です。40代から新しいことへ挑戦するのも、決して遅くありません。
【40代から新しいことを始める】昔できなかったことでも遅くない
好きな仕事ほど長く続けられる形に変える
中には、「俺はこの仕事をやるために生まれてきたんだ。転職なんて考えてない」という人もいるでしょう。
私は、それなら無理に仕事を変える必要はないと思います。
天職だと思える仕事に出会えているなら、むしろ素晴らしいことです。
だからこそ、長く続けられる形を考えた方がいい。
「この仕事を続けたい」と「若い頃と同じやり方を続けたい」は別です。
好きだからこそ、身体を壊すまで同じ働き方を続ける必要はありません。
道具を変える。仕事量を調整する。若い人に任せる。
技術で負担を減らす。できるなら、より経験を生かせる仕事へ比重を移す。
好きな仕事を続けたいなら、身体を使い切る働き方を続けない。
50代、60代になってもその仕事をしたいなら、40代から少しずつ働き方を更新する方がいいと思います。
全力をやめずに全力の出し方を変えていく
私の周りには、60代になった今でも職人を続けている人が何人もいます。その中でも、「俺は若い頃からずっと全力でやってきた」というタイプの人たちは、私の知る範囲では膝か腰を痛めている人がとても多いです。
もちろん、若い頃に全力で働いたことが悪いと言いたいわけではありません。私も、仕事に本気で取り組むことは大切だと思っています。
ただ、40代、50代になっても同じ形の全力を出し続ける必要はない。
年齢や立場が変われば、全力の出し方も変わっていいはずです。
- 体力で補っていた仕事を、段取りで減らす
- 力でやっていたことを、技術や道具で変える
- 自分が全部やっていた仕事を、人に任せる
- 作業量だけでなく、判断や改善で価値を出す
- 速さだけでなく、失敗や手戻りを減らす
全力をやめるのではなく、全力の出し方を変える。
それなら、年齢を重ねても仕事の価値は落ちません。
むしろ、若い頃にはできなかった働き方ができるようになります。
仕事の価値を「速さ」だけで考えない理由は、こちらの記事でも書いています。
まとめ|若い頃の自分と張り合わなくていい
40代になって仕事が体力的にきつくなったと感じても、それだけで仕事を辞める必要はありません。
でも、若い頃と同じ働き方を意地で続ける必要もありません。
- チーム仕事なら若い人へ任せる
- 任せられない仕事なら道具や工程を変える
- 仕事量や受ける仕事を見直す
- 体力ではなく経験・判断・技術を使う
- 好きな仕事ほど長く続けられる形を考える
若い人に体力で負けることは、仕事で負けることではありません。
40代には40代の役割があります。
自分が一番動くことより、仕事全体をうまく回す。若い人を育てる。無駄を減らす。失敗を防ぐ。自分の経験を、体力以外の形で仕事に返す。
仕事を諦める必要はない。でも、若い頃の働き方は諦めてもいい。
好きな仕事を続けたいなら、若い頃の自分と張り合わなくていいのだと思います。
全力をやめるのではなく、全力の出し方を変える。
それが、40代以降も好きな仕事を長く続けるための一つの方法です。

