生成AIは何に使う?仕事を減らすために最初に疑うべき考え方

生成AIは何に使う? 仕事術

「生成AIって、何に使えばいいんだろう?」

ChatGPTをはじめとした生成AIが広がって、こんな疑問を持つ人も増えたと思います。

よく紹介されるのは、メールを書く、文章を要約する、資料を作る、アイデアを出す、情報を整理するといった使い方です。

実際、私も最初はそんなところから使い始めました。

仕事のメールを整えてもらう。
資料のたたき台を作ってもらう。
何か困ったことがあれば相談する。

確かに便利です。でも、使い続けているうちに、少し考え方が変わりました。

「生成AIを何に使うか」を先に考えなくてもいい。

それより先に考えたいのは、

今、自分がやっている仕事は、本当に全部このやり方で続ける必要があるのか?ということです。

ここから考えた方が、生成AIの使い道はずっと広がります。

生成AIを使う前に、今の仕事そのものを疑ってみる

仕事をしていると、毎日当たり前のようにやっている作業があります。

  • 毎朝同じデータを確認する。
  • 同じような内容を何度も入力する。
  • 決まった形式でメールを送る。
  • 資料を作るために、いくつもの情報を集める。

長く続けている仕事ほど、「これはこうやるもの」と思うようになります。

でも、本当にそうでしょうか。

毎日30分かかる仕事があるなら、「これは30分かかる仕事だ」と受け入れるのではなく、

「そもそも30分かける必要があるのか?」
と考えてみる。

AIを使って10分にできるかもしれません。
既存のツールを使えば、自動化できるかもしれません。
もっと言えば、その仕事自体がいらない可能性もあります。

10分かかる仕事をAIで5分にするより、なくせるなら0分です。
AIに仕事を与える前に、まず今の仕事を疑ってみる。

効率化する前に、何をやらないかを決める考え方は、【時間管理術】時間は増えない。優先順位と「やらないこと」を決めようでも詳しく書いています。

私はこれが、生成AIを仕事で使うときの大事な考え方だと思っています。

改善点が分からなければ、そのままAIに聞けばいい

とはいえ、「どこを改善できるのか分からない」という人もいると思います。

それなら、自分で答えを出してからAIを使う必要はありません。

そのままAIに聞けばいい。

例えば、一日の仕事をそのまま説明します。

  1. 朝8時に出社する。
  2. メールを確認する。
  3. 注文内容を確認する。
  4. Excelに入力する。
  5. 担当者へ連絡する。
  6. 午後は現場の進捗を確認する。
  7. 写真を整理する。
  8. 最後に日報を書く。

そこまで説明したら、

「この中で、省力化や時短できそうなところはありますか?」と聞いてみる。

  • 「AIに任せられる作業はある?」
  • 「既存のツールを使って自動化できそうなところはある?」
  • 「そもそも、なくせる作業はある?」
  • 「ミスが起きやすそうなところはある?」

と聞いてもいい。

自分で改善案を考えてからAIに相談する必要はありません。

改善する場所を探すところから、AIに手伝ってもらえばいい。

ここまで含めてAI活用です。

生成AIは「作業者」だけではない

生成AIというと、「文章を書いてもらう」「資料を作ってもらう」といった使い方を想像しやすいと思います。

でも、AIに仕事を丸ごと任せることだけが活用ではありません。

私は、大きく3つあると思っています。

仕事そのものを任せる

メールの下書き、文章作成、要約、情報整理など。

これは一番分かりやすい使い方です。

仕事の一部分だけ任せる

資料そのものは自分で作る。

でも、構成はAIと考える。

情報を整理してもらう。
抜け漏れを確認してもらう。
たたき台だけ作ってもらう。

全部任せなくても、十分楽になります。

構成やたたき台を一人で100%まで作らず、途中で見せて意見を集める考え方は、【仕事の進め方】100%のたたき台を作っていた私が変わった理由にもまとめています。

仕事のやり方を一緒に考える

私は、この使い方がかなり重要だと思っています。

AIが実際にその仕事をやらなくてもいい。

今のやり方を説明して、「もっと良いやり方はない?」
と相談する。

AIを作業者ではなく、改善の相談相手として使う。

これなら、AIを使える仕事の範囲は一気に広がります。

新しいAIやスクールに目移りする前に、まず目的を考える

生成AIを使っていると、次から次へと新しい情報が入ってきます。

「このAIは資料作成がすごい」
「この機能を使えば仕事を自動化できる」
「AIエージェントなら、こんなことまでできる」

広告やSNSでそんな情報を見るたびに、
「あ、これいいかも」と思うことがあります。
私も何度もありました。

あるとき、便利そうなAIの広告を見て、ふと思ったんです。

「これ、今使っているAIではできないのかな?」

そこで、そのまま聞いてみました。

「こんなことができるAIがあるらしいけど、あなたはできないの?」

すると返ってきたのは、「できます!」でした。

「できるんかい!」
正直、そう思いました。

私はそれまで、「こういうことがしたいなら、このAIを使う」「別のことをしたいなら、別のAIを探す」という発想をしていました。

でも、今使っているAIにも、自分が知らない機能や使い方がたくさんあったんです。

当然といえば当然です。AIはこちらが聞いたことには答えてくれます。

でも、

「あなた、この機能まだ使ってませんよ」

「今やっている仕事、実はこんな方法で自動化できますよ」

と、何でも先回りして教えてくれるわけではありません。だったら、新しいAIを探す前に聞けばいい。

「私はこういうことがしたい。あなたでできる?」

「この作業をもっと楽にしたいんだけど、方法はある?」

「今の目的に使えそうな機能で、私がまだ使っていないものはある?」

「あなたより別のAIやツールの方が向いているなら、それも教えて」

こう聞くようになりました。

すると、今使っているAIだけでできることもある。
AIだけではなく、ExcelやGASなど既存のツールと組み合わせた方がいいこともある。
別のAIを使った方が向いていることもある。
そこまで含めて相談できます。

私はこの経験から、「どのAIを使うか」を自分で先に決めなくてもいいと思うようになりました。

まず、「こういうことがしたい」を伝える。
その方法を一緒に考えてもらう。

その結果として、今のAIを使うのか、別のAIを使うのか、既存のツールを使うのかを決めればいい。

新しいAIの広告を見るたびに乗り換える必要はありません。逆に、本当に別のAIの方が向いているなら、そのとき試せばいい。

道具から考えるのではなく、やりたいことから考える。

私がAIを使うときの考え方が変わったのは、この「できるんかい!」がきっかけでした。

現場仕事でも、AIを使えるところはある

私は建設業に関わっています。

当然ですが、AIが現場に来て施工してくれるわけではありません。材料を運んでくれるわけでもありません。

それでも、生成AIを使えるところはたくさんあります。

例えば日報。
紙やExcelで行っている日報を、もっと簡単に入力・集計できないか考える。

施工マニュアル。
経験者の頭の中にしかなかった施工手順を、文章やチェックリストとして整理する。

頭の中にある知識や判断基準を共有できる形へ変える方法は、【仕事の属人化】「あの人しかできない」をなくす方法でも詳しく説明しています。

新人教育。
会社に入ったら最初に知っておくべきルール、現場で気をつけること、施工手順、道具や材料の扱い方を整理して、新人に渡せる形にする。

ほかにも、

  • 施工写真の整理方法を決める。
  • 作業前のチェックリストを作る。
  • 忘れ物やミスが出やすい工程を洗い出す。
  • 翌日の段取りを整理する。

こうしたところにもAIは使えます。

AIが施工しているわけではありません。でも、
会社の仕事を回しやすくする仕組みを、AIと一緒に作ることはできる。

これも立派なAI活用だと思います。

だから、「自分は現場仕事だから、生成AIは関係ない」
と最初から切り離す必要はありません。

作業そのものを代われなくても、その前後には、確認、記録、教育、準備、整理、連絡、段取りがあります。

そこには改善できる余地があります。

小さな会社ほど「まずAIに相談する」が使いやすい

業務改善やマニュアル整備を外部のコンサルタントやシステム会社に依頼すれば、それなりの費用がかかります。

もちろん、AIだけで専門家と同じことができるとは思っていません。

  • 法律や安全に関わること。
  • 専門知識が必要なこと。
  • 大規模なシステム開発。
  • 会社全体の業務を変えること。

こうしたものは、人の専門知識や実装力が必要になることもあります。

でも以前なら、「専門家にお金を払って相談するほどではないから、今まで通りでいいか」で終わっていた小さな困りごとでも、今はまずAIに相談できます。

  • 「この仕事、もっと楽にできない?」
  • 「この手作業を減らせない?」
  • 「マニュアルにできない?」
  • 「何から改善したらいい?」

と聞いてみる。

ただし、すべての仕事を同時に改善する必要はありません。何から手をつけるか迷うなら、【仕事の優先順位】つけられない人へ|まず「相手」と「期限」を見るで、先に見るべき仕事を整理してみてください。

そこで出てきた案のうち、自分たちでできるものはやってみる。難しいところが見つかったら、そのとき専門家に相談する。

私は、AIがあるからコンサルタントや専門家がいらなくなるとは思っていません。

  • 会社の中に入り込んで事情を把握する。
  • 社員や部署の間を調整する。
  • 実際に仕組みを導入する。
  • 責任を持って変化を進める。

こうした部分には、人がやる価値があります。

ただ、以前なら「何から手をつければいいか分からない」という段階から誰かに相談する必要がありました。
今は、その前にAIと一緒に問題を整理できます。

専門家に相談する前の0→1を、自分たちで進められるようになった。

これは、小さな会社にとってかなり大きな変化だと思います。

AIの提案をそのまま採用する必要はない

もちろん、AIが言ったことを、そのまま実行すればいいわけではありません。

一見無駄に見える作業でも、安全上必要。法律上必要。
品質を守るために必要。会社のルールとして必要。顧客との約束で必要。そんなこともあります。

AIには、その会社の事情や現場の背景がすべて見えているわけではありません。

だから、AIに仕事を決めてもらうのではなく、疑う候補や改善案を出してもらう。

最後に判断するのは自分です。

私は、このくらいの距離感がちょうどいいと思っています。

まとめ|AIで何かをするのではなく、目的のためにAIを使う

「生成AIは何に使えばいいですか?」と聞かれたら、
メール、資料、要約、アイデア出し。
そんな答え方もできます。

でも、本当はそれだけではありません。

私は、AIで何かをすること自体を目的にしなくていいと思っています。

  • 自分は何をしたいのか。
  • 何に困っているのか。
  • どこに時間がかかっているのか。
  • 何を楽にしたいのか。

そこが先です。

そのうえで、「これ、もっと楽にできない?」とAIに聞く。

自分でも改善点が分からなければ、
「どこか省力化できるところない?」と聞けばいい。

最初から難しいプロンプトを覚える必要もありません。
新しいAIの名前を全部知る必要もありません。

まずは今日、自分がやった仕事をそのままAIに話してみてください。

そして、
「この中で、省力化や時短できそうなところある?」
と聞いてみる。

生成AIの使い道は、そこから見つかるかもしれません。