仕事で、

それで?

……で?
と言われたことはありませんか。
言われた瞬間、
「それでって何だよ。」
「ちゃんと報告したじゃないか。」
そう思うこともあるでしょう。
私も若い頃はそうでした。
でも今なら分かります。
もしかすると、その
「で?」
は意地悪ではなく、
あなたの言葉だけでは、
次に何をすればいいか判断できなかったのかもしれません。
仕事では、「伝えた」だけでは終わりません。
相手が次の行動を取れるところまで伝えて、初めて報告・連絡・相談になります。
事実を伝えるだけでは報告にならない

以前、実際にこんな報告を受けたことがあります。
「工具が壊れました。」
私は心の中で思いました。
「……で?」
- 何が壊れたのか。
- どこが壊れたのか。
- なぜ壊れたのか。
- 修理できそうなのか。
- 買い替えた方が早いのか。
これが分からなければ、何も判断できません。
もし、
「インパクトドライバーのスイッチが入らなくなりました。」
「昨日落としてしまったのが原因かもしれません。」
「明日必要なので、買ってもいいですか」
ここまで伝えてもらえれば、
すぐに次の判断ができます。
報告とは、
「起きたことを知らせること」ではありません。
相手が判断できる情報を渡すことです。
要望だけを出すのは相談になっていない

こんな相談もありました。
「効率を上げるために、いい感じの道具を買ってください。」
私はまた思いました。
「いい感じって何?」
現場で仕事をしているのは本人です。
困っていることも、改善したいことも、
一番知っているのは本人です。
だから、
- 何が不便なのか。
- 何を改善したいのか。
- どんな機能が必要なのか。
ここまで考えて初めて、上司は判断できます。
相談とは、
「考えてください。」ではありません。
判断できる材料があって、初めて相談になります。
連絡も「お知らせ」ではない

報告や相談だけではありません。
連絡も同じです。
例えば、
「○○さんに伝えました。」
これだけでは終わりません。
相手は、
- 「返事は?」
- 「いつ対応するの?」
- 「OKだったの?」
と、また質問しなければなりません。
でも、
- 「○○さんへ伝えました。」
- 「来週月曜日に対応してくれるそうです。」
- 「見積もりは金曜日にもらえる予定です。」
ここまで伝われば、質問は必要ありません。
連絡も、お知らせではありません。
相手が次に動ける情報を渡して、初めて連絡になります。
仕事ができる人は、相手に質問をさせない
私は、仕事ができる人には共通点があると思っています。
それは、
相手が質問しなくても動ける情報を渡せることです。
もちろん、すべてを完璧に伝えるのは難しいでしょう。それでも、「相手は次に何を知りたいだろう。」
と一歩先まで考えるだけで、仕事の質は大きく変わります。
報告も、連絡も、相談も、すべて同じです。
受け取った相手が質問しなくても判断できる状態まで情報を渡す。
それが、仕事ができる人の共通点だと思っています。
相手に伝わる言葉を選ぶ力は、一朝一夕では身につきません。詳しくはこちらの記事で解説しています。
まとめ
「それで?」
と言われると、少し腹が立つものです。
でも、一度だけ考えてみてください。
相手は、本当に次の行動を取れるだけの情報を受け取れていたでしょうか。
仕事では、
「伝えた。」で終わりではありません。
- 報告は、判断できる情報まで伝える。
- 連絡は、質問しなくても動ける情報まで伝える。
- 相談は、自分なりの考えや選択肢も添える。
相手が質問を重ねなくても判断できる状態まで情報を渡す。
その一歩を意識するだけで、
相手の時間を奪わず、仕事は驚くほどスムーズになります。
仕事ができる人とは、
自分の仕事が速い人ではなく、相手の仕事まで速くできる人なのだと思います。


