「自分より年上の部下に、どう接すればいいんだろう。」
年上の相手に仕事を教えたり、指示を出したりするのは、最初はかなりやりにくいものです。
私自身、18歳から働いていたので、若い頃から自分より年上の人に仕事を教える場面がありました。
普通に指示するだけでも言いにくいし、相手から敬語で話されることにも、どこかむず痒さがありました。
でも、経験するうちに分かったことがあります。
年上だからへりくだる必要はない。
でも、年上であることへの敬意は持つ。
そのうえで、仕事上の役割は曖昧にしない。
私はこれが、年上部下と無駄な摩擦を起こさずに働く一番シンプルな考え方だと思っています。
年上部下への指示が言いにくいのは普通
若い頃の私は、自分より年上の人に「これお願いします」と言うだけでも、かなり言いにくさを感じていました。相手が自分より10歳、20歳上ならなおさらです。
仕事上は自分が先輩だったり、指示する立場だったりしても、年齢だけを見れば相手の方が上です。
この違和感は、ある程度は慣れだと思います。
何度か一緒に仕事をして、こちらが指示を出し、相手もそれを仕事として受け取る。
その積み重ねで、少しずつ普通になっていきます。
年上部下への接し方で最初から完璧に振る舞おうとせず、まずは仕事上の役割として普通に接することから始めればいいと思います。
年上には敬意を払う。でもへりくだらない
私は、仕事上後輩であっても、自分より年上の人には基本的に敬語で話してきました。
1歳上でも、10歳上でも、20歳上でも同じです。
こちらが先輩や上司だからといって、年上の相手に急に偉そうな話し方をする必要はないと思っています。
一方で、年上だから必要以上にへりくだる必要もありません。
敬語で話すことと、判断を相手に譲ることは別です。
「ここはこうしてください」「この作業はこの手順でお願いします」と、必要な指示は普通に出せばいい。
年齢には敬意を払う。仕事では役割に従う。
年齢に配慮しながらも仕事の話をきちんとするには、仲の良さより関係の土台が大切です。上司と部下が仕事の話をできる距離感も参考にしてください。
上司だから全部自分の方が上ではない
年上部下と働くときに、もう一つ大切だと思うのが、
相手の経験を素直に借りることです。
特定の技術や会社のやり方については自分が教える側でも、別の仕事、他社での経験、人との付き合い方などは、相手の方がずっと経験を持っていることがあります。
そんなときまで「自分が上司だから」と知ったふりをする必要はありません。
「この経験ありますか?」「このやり方、どう思います?」と普通に聞けばいい。
経験を借りることと、上司としての役割を手放すことは別です。
相手の意見を聞いても、最終的にこちらが判断する立場なら、最後は自分で決めます。
世代や価値観の違う部下との関わり方については、こちらの記事でも書いています。
年上部下への注意はワンクッション置いていい
年上の人に指示するだけでも言いにくいのですから、注意となればさらに言いにくくなります。
私も若い頃は、かなり言いにくさがありました。
そんなときは、無理に堂々と振る舞おうとせず、そのまま「言いにくいんですけど」とワンクッション置いていました。
「言いにくいんですけど、これはこういう理由なので、こうしてください」
それで十分です。
言いにくいから注意しないのでは困ります。
でも、上司らしく見せようとして必要以上に強く言う必要もありません。
大切なのは、必要なことを曖昧にせず伝えることです。
相手のタメ口より仕事上の態度を見る
私の場合、最初はお互い敬語だったのに、慣れてくると相手だけタメ口になったことがありました。
正直、少しモヤッとはしました。
それでも私は、自分の方は敬語のままにしました。
途中から話し方を変えるのも変な感じがするし、年上は年上だからです。
ただ、相手に「部下なんだから敬語を使え」とまでは思いませんでした。
タメ口でも、仕事の指示を聞く。必要な報告をする。勝手に判断を変えない。
それなら仕事上は大きな問題ではありません。
逆に、どれだけ丁寧な敬語を使っていても、指示を無視するなら問題はそちらです。
敬意は必要ですが、
言葉遣いで上下関係を証明する必要はありません。
指示を無視されたら自分だけで戦わない
年上の人から「私は今までこのやり方でやってきた」と、経験を理由に違うやり方を主張されたこともあります。
そのときは、相手の経験を否定するのではなく、「この会社ではこういうやり方なんです」と説明しました。
それで納得してくれる人もいましたが、中にはこちらの説明を聞いても、自分のやり方を続ける人もいました。
そういうとき、私は自分だけで張り合いませんでした。上の人から改めて伝えてもらいました。
「年下だから舐められていると思われたくない」と意地になる必要はありません。
仕事は上下関係を証明する勝負ではないからです。
自分の権限で解決できないなら、上司に判断や指示を求めればいい。
年上部下と張り合わず、必要なら組織の権限を使う。
年上部下だから特別扱いする必要はない
私の経験では、「年下のお前に言われたくない」と怒鳴るような年上部下はいませんでした。
こちらが年齢を理由に必要以上に偉そうにしたり、逆に遠慮しすぎたりしなければ、年齢差そのものが大問題になることは意外と少ないと思っています。
仕事上はこちらが指示する立場なら指示する。
注意が必要なら伝える。
相手の方が詳しいことは教えてもらう。
人としては年長者への敬意を持つ。
仕事では、お互いの役割に従う。
この線引きができれば、年上部下との接し方はかなりシンプルになります。
まとめ|敬意と仕事上の役割を混ぜない
年上部下への接し方に悩むのは、珍しいことではありません。
特に若いうちは、年上の人に普通の指示を出すだけでも言いにくいものです。私自身、そうでした。
でも、慣れてくると分かります。年齢と仕事上の役割は、別に考えていい。
- 年上には敬語で敬意を払う
- 必要な指示や注意は遠慮しない
- 自分より経験があることは素直に聞く
- 言葉遣いより、仕事上の態度を見る
- 指示を無視されるなら、一人で張り合わず上司に相談する
へりくだらない。でも敬意は持つ。仕事では役割を曖昧にしない。
私は、このくらいの距離感が一番働きやすいと思っています。

